シロアリ駆除とシロアリ予防 必要性や対策、効果や再施工までの期間の違い。アレルギーや薬剤被害のご心配について
Contents
どうすればいい?シロアリ駆除の必要性とシロアリ予防対策!
予防に勝る対策はなし、被害が出てからでは遅い、見つけ次第撲滅する
これがシロアリ対策の3大原則と言われています。
しかし、対策といってもどんなことをすればいいのか。
そもそもどうして対策が必要なのか…など、シロアリ被害に関して知らないことも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、シロアリ対策について具体的な方法と重要性についてお話いたします。
具体的な方法は?シロアリ予防と対策!
シロアリ予防とは、「シロアリが棲み着かない環境づくり」です。
では、どんなことに気をつければいいのでしょうか。
家に湿気を溜め込まない
シロアリは湿気の多い環境を好んで棲み着く習性があります。a
そのため、家に湿気を溜め込まないことがシロアリ対策の基本です。
家の施工でいうと、基礎を高くし、基礎の中の換気を十分に行うこと、雨水の侵入や漏水が起こらないような施工を行うことよいでしょう。
普段の生活の中では、掃除をする時など、定期的に家の全ての窓を開けて風通しを良くしましょう。
家の周囲に木材を放置しない
家の周囲、庭に不要な木材を置いたままにしていませんか?
もし置いてある場合は、すぐに処分しましょう。
なぜならば、その木材がシロアリの温床となり、巣を作る危険があるからです。
特に、雨が続いた後の湿気を多く含んだ木材は、シロアリの大好物になってしまうので要注意です。
シロアリの侵入を防ぐ家づくりをする
シロアリの侵入を防ぐ方法としては、家の土台の下に金属板を敷く、換気口や基礎パッキンの外側に金網を張るといったものがあります。
その他にも、基礎の底面にコンクリートを流しこんだり、シロアリが寄り付きにくい断熱材を使用するのもよいでしょう。
また、最近では床下からだけの侵入だけではなく、外来種のアメリカカンザイシロアリが家のどこからでも侵入しています。従来のシロアリ対策では太刀打ちできません。そこで最近の主流は世界基準と同じホウ酸処理になっています。
シロアリ駆除・シロアリ予防とその効果!何年もつの?その違いは?
シロアリ消毒施工でシロアリ駆除
それぞれの住宅の床下環境によって条件が多少異なりますが、シロアリ消毒の薬効期間は、通常「5年」と言われています。
現在の薬剤は、分解速度が早くなっているため、以前のものにくらべて期間が短くなっています。
しかしその分、人体・自然環境にやさしい薬剤に変わっていますので、私たちにとっては使いやすくなっていると言えます。
薬効期間の5年が過ぎたからといって、すぐにシロアリ被害に遭うわけではありませんが、
ひとつの目安として、再消毒を検討されることをおすすめします。
何が違うの?シロアリ予防とシロアリ駆除
「シロアリ予防」と「シロアリ駆除」ではどのように違うのでしょうか?
ひとことで言えば、「予防」はシロアリの侵入を防ぐために行うもの、「駆除」は今被害をもたらしているシロアリを退治することです。
予防の場合では、家を建てる際に実施するものと、既存住宅で実施するものがあります。
どちらも基本的な考え方・やり方は同じです。しかし、新築に比べ、既存住宅の方が処理は困難です。
そのため、実務経験が必要になります。
また先ほどお伝えしたように、薬剤の効果は「5年」とされています。
駆除とは違い、規定濃度のものを規定量散布しなければいけません。
「シロアリ駆除」の場合は、使用する薬剤の種類、薬剤濃度、処理量、処理方法などは特に決められていません。
なぜならば、駆除作業は現場やシロアリの種類によって異なるため、駆除業者の判断のもと臨機応変に対応しなければならないからです。
よって、完璧な処理には、シロアリに関する知識と、豊富な経験が必要です。
シロアリ駆除とシロアリ予防が一度で施工でき、かつ「家族の健康と家屋の保護」まで対応のホウ酸処理がおすすめ
シロアリ予防にはホウ酸処理がおすすめです。シロアリ駆除にもなります。
ただし、シロアリ消毒と違って、ホウ酸処理によるシロアリ駆除ではシロアリが死滅するまで数日多くかかりますが、ホウ酸は人体やペットには無害で、かつ不腐など家屋の保護になることから、シロアリ予防やシロアリ駆除に多く好まれています。
シロアリよぼう
何もしないとどうなる?シロアリ対策が必要な理由!
日本では「全く何も予防をしなければ」約50%の家屋がシロアリ被害に遭うと言われています。
シロアリ被害は、いつ誰の家に起きてもおかしくないのです。
では、家がシロアリに侵されるとどんなことが起きてしまうのでしょうか?
シロアリ被害が発生すると、家の土台や柱が腐朽してしまいます。その腐朽は、ゆがみ・傾きにつながり、建物の寿命を短くしていまします。
寿命が短くなるということは、資産価値が下がるということ。中古物件としての価格は下がりますし、建替えやリフォームの際には多額の費用が
かかってしまいます。
それだけでなく、台風や地震などの災害発生時には、倒壊につながる大きな原因になる可能性もあります。
実際、1995年の阪神大震災では、倒壊した家屋の約80%にシロアリ被害が見られたとデータが発表されています。
つまり、シロアリ被害から家を守るということは、「家の価値」と「家族の安全」を守ることです。
できれば被害に遭わないのがベストですよね。
そのために重要なのが、「予防」です。予防消毒はもちろんのこと、定期的な点検を行うことも必要でしょう。
それでも被害に遭ってしまったら、専門業者に依頼し、徹底的に駆除してもらいましょう。
シロアリが棲み着かない環境を作るためには、日々の心がけが大切です。
どれくらいの対策が必要なのかは、あなたの家の状況・環境によって違ってきます。
もしこれから家を建てる、またはリフォームするのであれば、構造・材料などを見直すのもいいでしょう。
「家の安全」は「家族の安心」
シロアリ対策を機に、家族みんなで「大切な家」と向き合ってみるのもいいかもしれませんね。
シロアリ駆除は危険!?アレルギーを起こす前に対策を!
シロアリ駆除薬剤の中には体に影響のある危険な薬剤もあります。
アレルギーを起こさないためにも、シロアリ駆除薬剤とアレルギーの関係について知っておきたいものです。
そこで今回は、特に妊婦さんや赤ちゃん、ペットへの影響や対策について、そして、最新の駆除工法や薬剤についてご紹介します。
危険なシロアリ駆除薬剤とアレルギーの関係
シロアリ駆除が原因でアレルギーが起こる場合があります。シックハウス症候群です。
新築の家や建物ならわかるけれど、シロアリ駆除でシックハウス症候群?と不思議に思われる方もいることでしょう。
シックハウス症候群とは、住宅や建物に使用されている化学物質が原因で起こる健康被害の総称です。
駆除薬剤に含まれている化学物質でアレルギーを起こしてしまうことも、シックハウス症候群の一種といえるのです。
シロアリ駆除を行ったことが原因で起こるシックハウス症候群は、アレルギー体質の人に限られたことではありません。
誰にでも起こる可能性がありますが、アレルギー体質の人は反応が出やすいため、特に注意が必要なのです。
シックハウス症候群の原因は、駆除薬剤に含まれている化学物質です。
特に危険とされる薬剤はすでに使用が禁止されているため、現在使用されている薬剤は安全といわれています。
しかし、全ての薬剤が全ての人に安全とは限りません。
有機リン系の薬剤は、もともとは化学兵器として開発された神経毒です。安全基準を満たしているとはいえ、全く影響がないわけではありません。
頭痛やめまい、湿疹や倦怠感、目や喉に刺激や違和感を感じるなどの症状を引き起こすこともあります。
また、ピレスロイド系の薬剤もアレルギー反応を起こす場合があるので、使用には十分な注意が必要です。
妊婦・赤ちゃん・ペットへの影響と対策
ご家庭に妊婦さんや赤ちゃんがいる場合、またはペットを飼っている方は、特にシロアリ駆除薬剤の影響を心配される方が多いことでしょう。
妊婦さんがシックハウス症候群になってしまっては、お腹の中の胎児にも影響がないとは言い切れません。
シロアリ駆除後の家にいる時間が長くなればなるほど、薬剤に含まれる化学物質を吸い込む量は多くなってしまいます。
つまり、家に長時間いる妊婦さんや赤ちゃんは、薬剤の影響を受けやすくなるのです。
また、人間には安全とされている薬剤でも、ペットに影響が出ることがあります。
カプセルタイプの駆除剤を大切なペットが間違って食べてしまっては大変です。十分に注意しましょう。
そして、薬剤の中には魚毒性の強いものもあります。魚類や爬虫類のペットを飼っている方は気をつけたほうが良いでしょう。
妊婦さんや赤ちゃん、ペットへの影響を考えると、シロアリ駆除をする際には家から避難するのが最も効果的な対策といえます。
体への影響を受けずに済むように、一時的に家を離れる方が安心です。
ホウ酸処理によりシロアリ駆除は、体への影響がありません。ホウ酸自体が自然界にある物質で、劣等動物には効果がありますが、人体には影響が及ばない、か木材を保護し長持ちしてくれる物質です。
最近は自分でシロアリ駆除をする方もいるようですが、やはり素人には難しいようです。シロアリや薬剤についての知識が豊富な専門業者に依頼する方が安心でしょう。
シロアリ駆除の最新工法と最新薬剤
シロアリ駆除というと、一昔前はとても危険なものでした。毒性の強い薬剤を使用していたからです。
しかし現在は、薬剤の安全性も高まり、人体への影響もかなり少なくなりました。
とはいえ、やはりアレルギー反応を起こしてしまう方もゼロではありません。
危険と言われたシロアリ駆除の工法や薬剤も、以前とはだいぶ変わってきています。
最新工法の「ホウ酸処理」は、薬剤散布を行わないでシロアリを駆除するため、臭いもなく、人間はもちろんペットへの影響もありません。
家に穴を開ける必要もなく、家にも環境にもやさしいというメリットがあります。
このホウ酸処理は、シロアリが餌を巣に持ち帰るという習性を利用し、巣ごと全滅させる方法です。
このため、駆除するまでには時間を要します。また、簡単に行える薬剤でシロアリを駆除する方法に比べると費用は高くなるというデメリットもあります。
また、薬剤工法に使用する最新薬剤は、以前に比べると安全性は高く、シロアリ駆除には効果的という優れた薬剤です。
そのため、人間やペットなどに与える影響はかなり少なくなりました。
とはいえ、アレルギー体質の方や妊婦さん、赤ちゃんやペットなどは、影響を受けやすいことに変わりはありません。
薬剤散布時には十分注意するようにしたいものです。
シロアリ駆除が危険というのは、毒性の強い薬剤を使っていた一昔前のことです。
現在は安全な薬剤を使用するようになり、人への影響も少なくなっています。
しかし、アレルギー体質の方や妊婦さん、赤ちゃんやペットなどは、薬剤に含まれる化学物質の影響を受けやすく、多量に吸い込むとシックハウス症候群になる可能性もあります。
シロアリ駆除の影響を避けるためには、少々費用は高くても薬剤散布をしないホウ酸処理を選ぶか、薬剤散布時には家から避難するなどの対策をとることが望ましいでしょう。消毒で施工している時は濃度が高いため特に危険ですので、退避する方が望ましいでしょう。しかし、数日たっても薬剤は蒸発し空気内に含まれます。体の弱い方には消毒によるシロアリ駆除はおすすめできません。
シロアリに強い家の作り方・建て方
自然の中では、木を食べて分解するという役割を担ってることから「森の分解者」と呼ばれるシロアリ。
しかし、大切な家の柱や土台を食べられてしまうのは困ります。
食害が起きてしまったら駆除するしかありませんが、できれば食い荒らされない強い家を作りたいものです。
そこで今回は、シロアリに強い家の作り方についてご紹介します。
新築の家を建てる時やリフォームの際には、しっかりとシロアリ対策をしておきましょう。
シロアリの食べ物は何?シロアリの食害事例
シロアリといえば、家の柱や木を食べるというイメージがありますが、シロアリの食べ物は木だけではありません。
実は、プラスチックからコンクリートに至るまで何でも食べてしまいます。そのため、シロアリの食害はあらゆる場所に広がってしまうのです。
シロアリが最も好んで食べるのは、やはり木材です。これは木材に含まれているセルロースという成分をシロアリが栄養としているためです。
つまり、木材を食べるのは栄養補給のため。だから家の柱などに使われている木材を食い荒らしてしまうのです。
特に湿度が高く風通しの悪い場所は、シロアリの食害事例が多く報告される場所です。
お風呂や洗面所、台所などの水回りで水漏れしている場所、雨漏りをして木が腐っている場所などは、特にシロアリの食害が多い所です。
これは、乾燥に弱いシロアリがジメジメした場所を好む性質があるからです。
しかし実際は、木だけではなく何でも食べてしまうシロアリ。
水回りのタイルや床下のコンクリート、壁や畳、押入れや家具、電気のケーブルまでもシロアリに食い荒らされてしまったという食害事例もあります。
シロアリは木だけではなく、何でも食べると思って対策することが大切なのです。
新築の家を建てる時の基礎対策!シロアリに強い素材と構造
新築で家を建てる時にこそ、しっかりと対策をしておきたいものです。
シロアリに強い家を作るためには、被害を受けにくい素材を使い、シロアリが侵入しにくい構造にすることが重要です。
シロアリは主に地面の中から家へと侵入します。その侵入を防ぐためには、容易に地面から上がってこられない基礎や構造にすることが大切です。
一般的には「ベタ基礎」が有効とされていますが、このベタ基礎を採用している家でもシロアリ被害が起こらないわけではありません。
土台の下に金属板を敷いたり、配管の周りや通気口などに目の細かい金網を貼るなど、シロアリの侵入を防ぐ工夫も合わせて行う必要があります。
家の構造によって、シロアリに強い家か弱い家かが決まってしまいます。
今でも倒壊せずに残っている木造の古民家をみると、シロアリに強い構造で作られていることがわかります。
特に注目したいのが、家の基礎部分の構造です。土の上に束石が置かれ、その石の上に柱が乗っています。
シロアリに強い家は、床下が高く、風の通りが良い構造になっています。そして、柱が直接地面に接していません。これが重要なポイントなのです。
床下の高さは40cm以上、そして、5mごとに300平方cm以上の換気口をつけることが、建築基準法で決められています。
床下の換気が十分に行われるように、基準値以上にすることが望ましいでしょう。そして、定期的に床下の点検をすることも大切です。
また、使用する素材選びも重要です。シロアリが好む柔らかい木材は使用せず、ヒバやヒノキなどの固い木材を使用する方が良いでしょう。
そして、防蟻剤を使用するなどの対策をしておくことも大切です。
リフォームする方必見!シロアリに強い家の作り方
家をリフォームする際にも、シロアリ対策は重要です。
まずは、リフォームする前に床下などを点検し、シロアリ被害の有無を調査します。食害が確認された場合は、リフォーム前に駆除を行います。
雨漏りや水漏れ箇所をなくし、壁内結露が起こらないようにすることはもちろん、防蟻剤が加圧注入され木材を使用したり、防蟻剤を塗るなどして、シロアリに強い家を作る対策をします。
また、家の周りに木材などを放置しておくのは、シロアリに餌を与えているようなもの。もし置いている場合はすぐに撤去します。
そして、ウッドデッキや犬小屋などの木材も、直接地面に接触しないように注意しましょう。さらにホウ酸処理による防蟻・防腐処理をおこなうことでシロアリ対策ならびに、家の長持ちさせるためのメンテナンスにもつながります。
シロアリに強い家は、建て方や作り方に重要なポイントがあります。それは、シロアリが好む場所を徹底的に排除し、蟻道を作らせないことです。
木材を栄養とするシロアリは、乾燥に弱いためジメジメとしている場所や腐った木が大好きです。
家の中や基礎部分を食害から守るためには、シロアリが好む場所を作らないようにし、家に侵入する蟻道を作らせないことが何よりも大切なのです。
新築の家を建てる時やリフォームする時には、シロアリ対策をしておくことをおすすめします。
シロアリに強い家を作るためには、家の構造や素材にも工夫が必要です。
ポイントは、基礎を高くして床下の通気を良くすること、そして、シロアリが好む柔らかい木材は使用しない。さらに加えて防蟻対策をおこない、シロアリの食害から家を守りましょう。
シロアリ駆除・消毒の相場と所得税控除など費用徹底解説
シロアリ駆除を業者に依頼するとき、費用がどのくらいかかるのか気になりますよね。
見積り価格が適正な価格であるのかどうかを判断するためにも、駆除費用の相場を知っておきたいものです。
そこで今回は、シロアリ駆除費用の相場についてご紹介します。
また、シロアリ駆除と火災保険、税金控除との関係についてもあわせて解説いたします。
シロアリ駆除の相場はいくらくらい?
シロアリ駆除の費用は、家の広さ・築年数・被害状況などによって変わってきます。
駆除費用は、坪単価で表示されるのが一般的ですが、会社によっては1あたりの単価で表示しているところもあるので、注意しましょう。
シロアリ駆除の費用の相場は、坪単価で6,000円〜9,500円です。
ただし、この坪単価だけを見て高いか安いかを判断してはいけません。
この坪単価に含まれる内容が会社によって異なるからです。
シロアリ駆除に必要な費用としては、調査費用・薬剤・薬剤散布・薬剤注入・交通費・駐車場代・出張費などの費用があります。
また、被害の状況によっては穿孔注入費、コンクリート処理費、建物養生費用が必要なケースもみられます。
坪単価に含まれている内容をきちんと明示している会社もありますが、何も書かれていないところも多いようです。
正式に依頼をする前に見積りを出してもらい、見積り金額のほかに追加料金がかかるかどうかを確認することが大切です。
坪単価の安さだけで選ぶと、追加料金がかさんで結果的に料金が高くなってしまうこともあることを覚えておきましょう。
また、最低施工坪数の設定がある場合は注意が必要です。
例をあげると、最低施工坪数が15坪ならたとえ11坪の家であっても15坪分の料金で計算されるため、4坪分の料金を余分に支払わなければいけなくなるのです。
最低施工坪数を設定していない会社を選ぶ方が、無駄な料金を支払わずに済むのでお得です。
シロアリ駆除業者の中には、悪質な業者もいます。
依頼者に専門知識がないのをいいことに、必要のない工事やオプションを追加して高額な料金を請求してくることもあります。
このような業者に引っかからないために、いくつかの会社に見積もりを出してもらう相見積もりで、比較検討すると安心です。
シロアリ被害に火災保険は適用されるの?
シロアリは家の土台や柱などを食い尽くし、家屋に深刻な被害を与えます。
そしてさらに被害が進んだ場合は、家屋倒壊の危険もあります。
では、シロアリ被害に火災保険は適用されるのでしょうか?
答えは「NO」です。
残念ながら、シロアリ被害に火災保険は適用されません。
火災保険が適用されるのは、火災のほかに落雷や台風・竜巻・洪水など突発的な自然災害や事故による場合です。
シロアリ被害はこれらの補償範囲に入っていないのです。
一旦被害が発生すると駆除費用がかかってしまいますが、火災保険は適用されないので、被害が発生しないように予防することが大切です。
また、シロアリを呼び寄せる原因となる段ボールや木材などを屋外に放置したり、庭に木製のガーデングッズを使ったりしないようにしましょう。
シロアリ駆除費用は税金の控除を受けられる?
所得控除には14種類ありますが、その中に「雑損控除」という項目があります。
シロアリ駆除の費用はこの雑損控除の対象となっています。
シロアリは、所得税法施行令第9条にある「害虫、害獣その他の生物による異常な災害」にあたります。
確定申告をすれば、シロアリ駆除や修繕にかかった費用の一部が、所得税から控除されるのです。
ただし、シロアリ駆除でこの控除を受けるためにはいくつか注意しなければいけない点があります。
シロアリ駆除で所得控除を受けるためのポイント
シロアリ駆除の領収書が必要
たしかにシロアリ被害を被り、駆除を受けたということを明確にしなければなりません。
それには、シロアリ駆除や補修にかかった費用が記載された領収書が必要です。
確定申告のときに提出しなければならないので、なくさないように保管しておきましょう。
控除の対象は駆除と補修費用のみ!
所得控除の対象となるのは、被害に対する駆除と補修の費用のみで、予防措置の費用は対象外になります。
たとえばリフォームの際に予防のために行った措置や、近所でシロアリが発生したために予防措置を行った場合などは、控除の対象になりません。
最近のシロアリ駆除では同時に予防措置も行うケースが一般的ですが、控除の対象になるのは駆除費用だけです。
そのため、駆除にかかった費用と予防にかかった費用を分けておく必要があるのです。
駆除業者もその辺は心得ていて、きちんと内訳がわかるような領収書を書いてくれるところが多いと思いますが、一応受け取るときに確認すると安心です。
シロアリ駆除費用は相場を知るとともに、その費用に含まれる内容や追加料金・最低施工坪数の有無についても確認する必要があります。
火災保険は適用されませんが、所得控除が受けられることを覚えておいてくださいね。
確定申告に必要な領収書には、駆除費用と予防のための費用を分けて記載してもらいましょう。
シロアリ駆除費用!確定申告で還付金があるってホント??
やっと手に入れたマイホームを襲う、思わぬトラブル。
その中のひとつに、シロアリ被害があります。
そのまま放置すれば事態が悪化するだけ、というのがシロアリ被害。
そのため、一刻も早くシロアリ駆除を行う必要があります。
その際、多くの方にとって気になるのは、お金のこと。
つまり、シロアリ駆除にかかる費用と、それが控除の対象になるのかということです。
そこで今回は、シロアリ駆除にまつわるお金についてご説明いたします。
費用の相場とポイントは?!シロアリ駆除はどれくらいかかるの?
シロアリ駆除にかかる費用は、業者によって様々です。
できるだけ安く済ませたい、と思うのは誰でも同じですが、本当に安さだけで選んでもいいのでしょうか。
どんなものにも相場があります。安すぎるのも、高すぎるのもどちらも怪しいのです。
そこで、シロアリ駆除費用の相場と、業者を選ぶためのポイントをご紹介します。
一般的に、シロアリ駆除の費用は以下の要素から決定されます。
シロアリの種類
ヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリなど種類によって駆除方法が異なります。
そのため、かかる費用も変わってきます。
一般的にヤマトシロアリは安く、イエシロアリが高くなる傾向があります。
被害の有無
被害の大きさによって費用が異なります。
当たり前ですが、被害が少ない方が費用を抑えることができます。
建造物の構造
一般的にシロアリ駆除は坪単価で計算されます。
しかし、木造・鉄骨・コンクリートといった素材によって変動する場合があります。
駆除方法
一般的な駆除方法として、薬剤処理・ベイト工法があります。
ベイト工法の方が作業期間が長くなるため、費用も高くなってしまいます。
費用の相場としては、薬剤処理の場合、6,000円〜9,000円(1坪あたり)と言われています。
日本の平均的な家屋である3LDkの一軒家では、合計で10万円前後の費用がかかります。
業者に見積を依頼したら、単価や総額だけでなく、その内訳をしっかり確認してください。
駆除方法はどのように行うのか、薬剤は何を使うのか……など、詳細を確認することで、より信頼できる業者を選ぶことができるはずです。
知らないと損!シロアリ駆除と確定申告!
例えシロアリ駆除の費用として適正だとしても、思わぬ出費は、少なからず家計に影響を与えます。
時にはそれが、大きな負担となる場合もあるでしょう。
しかし残念ながら、シロアリ駆除費用を保障してくれる保険は、現在のところありません。
「家を守る保険」として一般的な、火災保険・家財保険ともに、害虫による劣化は建物の損害に含まれないのです。
では、補助金や税金の減税措置はどうでしょうか?
実は、シロアリ駆除費用には確定申告を行うことで、その一部が還付金として戻ってきます。
シロアリ駆除にかかった費用は、控除対象のひとつである「雑費控除」というものに含まれます。
そのため、一定の額を超えた損失がある場合、シロアリ被害も害虫による「災害」として認められ、シロアリ駆除にかかた費用の一部が還付されます。
しかし、ここで注意してもらいたいことが2つあります。
1つ目は、雑費控除の対象は「生活に必要なもの」となっているため、被害を受けたのが事業所や別荘の場合は、その対象外となります。
2つ目は、同じシロアリに関わるお金でも、「予防」にかかった費用は雑費控除の対象には当たりません。
控除される金額は、下記の計算で額が多い方になります。
-
- 損失金額ー保険などから補填される金額ーその年の所得の10%
- 損失金額ー保険などから補填される金額ー5万円
※シロアリ駆除の場合は、駆除費用と修繕費用の合計額が損失額にあたります。
‹例›駆除費用:5万円、修繕費用:10万円、保険などの補填:なし、総所得:50万円
5万円(駆除費用)+10万円(修繕費用)−5万円=10万円(控除額)
なお、過去にシロアリ駆除をされた方でも5年間は還付請求権があります。
また、控除額を1回で控除しきれなかった場合は、翌年以降3年にわたって被害額を繰り越して、各年の所得金額から控除することができます。
どうやってやるの?!シロアリ駆除費用の確定申告!
シロアリ駆除にかかった費用は、お伝えしたように控除の対象になります。
そうとわかれば、申告しない手はありません。
まず、雑費控除の対象になる条件を確認しておきましょう。
- 損害を受けた資産の所有者が納税者であること。または、納税者と生計をひとつにする配偶者やその親族で、その年の総所得金額が38万円以下の人のもの。
- 損害を受けた資産が生活に必要な住宅や家具、衣類などであること。事業用の資産は当てはまらない。
次に、雑費控除を行うにあたって必要なものは以下の通りです。
- シロアリ駆除と修繕にかかった費用の領収書
- 被害の証明書(業者が発行する施工報告書など)
- 源泉徴収票(会社務めの場合)
- 所得税確定申告書の控え(個人事業者の場合)
雑費控除の対象になること、必要なものが手元に揃っていることを確認できたら、税務署で確定申告を行ってください。
確定申告書の「雑費控除」に関する事項欄に記載し、証明書・領収書を添付します。
給与所得がある方は源泉徴収票(原本)を、個人事業者の方は所得税確定申告書の控えも忘れずに添付してください。
確定申告書第二表の「雑費所得」の欄に損害の原因ほか、該当事項を記入し、不備がないことを確認したら提出してください。
これで雑費控除の申告が完了です。
シロアリ駆除にかかった費用の一部が、還付金として戻ってきます。
近年、マンションなどの非木造の建物も多くなってきていますが、日本全体での木造住宅の比率はまだまだ高いものです。
それに加えて、シロアリは日本全国に生息している、世界で最も数の多い昆虫です。
そのため、どの住宅もシロアリ被害に遭う可能性が、少なからずあるのです。
もちろん、シロアリ予防をしっかり行い、被害に遭わないのが1番です。
しかし、残念ながら被害に遭ってしまった場合にも、このように控除を受けることができます。
あらかじめ準備しておくとスムーズに申告することが出来ます。
うっかり忘れてしまったり、書類紛失などの不備がないように気をつけましょう。
シロアリ駆除の失敗事例と失敗しない業者の選び方
シロアリは数億年前から生息している昆虫。とても生命力が強いことで知られています。
また、何でも食べてしまうことから、いろいろな場所に巣を作ります。
そのため、食害に見舞われた家は、徹底的に駆除しない限りシロアリ被害から逃れることはできません。
家を守るためのシロアリ駆除に失敗は許されないのです。
そこで今回は、シロアリ駆除失敗事例と失敗しないための業者の選び方についてご紹介します。
自分でシロアリ駆除する。簡単!の落とし穴
シロアリ駆除の費用を抑えようと、自分で駆除を試みる方がいます。
しかし、自分でシロアリ駆除をしても、失敗しないのでしょうか?
シロアリは種類によって生態も違えば被害の場所も違うため、駆除方法も異なります。
自分でシロアリ駆除をするなら、まずはシロアリに関する知識をある程度知っておく必要があります。
目に見える場所だけを駆除しても、シロアリを退治したことにはなりません。
シロアリは私たちの見えない場所巣を作り、その巣の中には、数百、数千というシロアリがいます。
シロアリは巣ごと駆除しなければ意味がないのです。
また、使用する薬剤にもいろいろな種類があり、使用方法を間違えると健康被害が出る危険があるので、注意しなければなりません。
一般的に、効果の高い薬剤は毒性が強い薬剤です。そのため、アレルギー体質の方や赤ちゃん、ペットなどに影響が出る可能性もあります。
安全基準を満たしている薬剤かどうかをチェックし、使用量をきちんと守って使用する必要があります。
このように自分でシロアリ駆除をするためには、ある程度の知識が必要になります。
ただ薬剤を散布しただけでは、シロアリ退治はできません。自分で駆除したつもりでも、結局失敗に終わることのほうが多いのです。
シロアリ駆除のよくある一般的な失敗事例
シロアリ駆除は、やはり専門家に依頼する方が安心です。
しかし、たくさんある業者の中には、経験の浅い業者や悪徳業者も少なからず存在しています。
せっかく駆除を依頼しても、シロアリ退治が不十分では、お金を支払って駆除する意味がありません。
では、シロアリ駆除に失敗するとどのようなことが起こるのでしょうか?
実際に起こったシロアリ駆除のよくみかける失敗事例をみてみましょう。
シロアリ駆除薬剤散布をしたら、家中が薬剤臭くなった
床下に薬剤を散布する場合、家の中の空気の循環がどうなっているのか、建物の構造を把握しておかなければなりません。
室内循環型の家なのに床下に薬剤を散布してしまっては、家中薬剤臭くなるのも当然です。
シロアリ駆除後すぐにシロアリが発生してしまった
シロアリの特徴や生態を知らずに、見えているシロアリだけを駆除しても意味がありません。
巣ごと退治しなければ、またすぐにシロアリが発生することになるのです。全滅するには数日 〜必要とされる場合もありますが、もしもの時のために成功業者に相談しておくことが望ましいでしょう。
すぐにシロアリが発生したので再施工を依頼したが、してくれなかった
施工後の保証は5年というのが一般的です。
すぐにシロアリが発生するような施工にも問題がありますが、保証期間内であるにもかかわらず再施工してくれない業者は問題があるでしょう。
ペットにも安全な薬剤の使用をお願いしたのに、施工後になってペットに害があるといわれた
薬剤の種類によっては、特定の生物に害があるものもあります。
強い薬剤はシロアリにも効果がありますが、ペットに害があるものもあるので注意が必要です。
見積もりをして一番安い業者に依頼したら、家に傷をつけられた
複数の業者に見積もりをして、一番安い業者に依頼したら、仕事が雑で家のあちこちに傷をつけられてしまったというケースもあります。
あまりに費用が安い業者には、安いなりの理由があるのかもしれません。
施工の内容やアフターサービスに関してなど、事前によく確認するようにしましょう。
シロアリ駆除の保証期間内なのに、業者と連絡が取れなくなった
保証期間内に連絡が取れなくなるような業者は、最初から保証のことなど考えていない可能性があります。
悪徳業者には注意が必要です。
訪問での「床下の無料点検」を受けたら、無理矢理契約させられた
訪問販売には要注意です。無料点検でいろいろな問題点を指摘し、強引に契約をさせる手口です。
断ってもしつこく契約を迫るような業者は、悪徳業者以外の何物でもありません。
必要のない工事までして、高額な費用を請求された
最初の見積もりでは安い金額を提示し、工事が終わるとあれこれ必要のない工事が追加されているというパターンです。
いつの間にか費用が上乗せされ、最終的には高額な費用を請求するような悪徳な業者もいるので注意しましょう。
ここで紹介した失敗事例のような経験をしないためにも、業者選びは慎重に行うようにしたいものです。
失敗しない業者の選び方とは?
確実にシロアリを駆除するためには、業者の選び方がとても重要になります。
業者選びで失敗しないためにも、業者選びをする際には以下の項目を確認しましょう。
- 白蟻防除施工士の資格を持っている
- (社)日本白蟻対策協会が認定している薬剤を使用している
- 費用が適正価格である
- 施工後の保証がしっかりしている
- 駆除の内容についてしっかりと説明をしてくれる
- シロアリ駆除以外の必要のない工事やサービスをすすめない
シロアリ駆除は、専門の知識や経験がない素人には難しく、自分ですると失敗することも多いようです。
やはり、シロアリ駆除の専門業者に依頼するのが安心です。しかし、悪徳業者もいるので、業者選びは慎重に行わなければなりません。
業者選びで失敗しないためにも、専門知識のある経験豊富な業者に依頼するようにしましょう。